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日本だからこその技術、素材を生かして道具達を生み出しているブランドmothertool。
そんなmothertoolの新作がこの「ルーラー/ペントレイ」です。
この新作が生まれた現場をちょっとのぞいてみましょう。 |
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「ルーラー/ペントレイ」は、プロダクツデザイナー 村澤一晃さんによるデザイン。
村澤さんは「ダブルーラー」という名前を付けました。ルーラーとペントレイというダブルユース、そしてWのかたちという意味が込められているそうです。 |
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プロダクツデザイナー 村澤一晃 |
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モノを測るのは、単にモノの大きさを知ることではありません。
モノのサイズには、文化の違いや歴史が隠されています。
だから違った視点で身の回りモノを測ってみる。
小さなきっかけで、意外な事実を発見できるかもしれません。
少し大きめのこの定規、薄いアルミを折り曲げることで強度をだすとともに、折り曲げの部分がペンを置いておくトレーとしても活躍します。
裏は日本伝統の漆塗装仕上げ。 |
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アルミのドライな質感と漆のウェットな質感の2つの感覚が共存しています。
手に取って、使う。
そんな当たり前のことが楽しくなる道具です。 |
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「ルーラー/ペントレイ」の特徴は、アルマイト印刷という技術で刻印された、くっきりとした目盛です。
目盛に触れると印字面が凸になっていないことがわかります。これは、表面のアルマイト処理と同時にインクをしみこませている証拠です。
このアルマイト印刷は、確かな腕をもった町工場で丁寧に刻印されました。 |
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アルミの表面に色を染み込ませることで必要なモノを印刷する技術です。
シルク印刷のように材料の表面にインクをのせる方法とは違って、表面を平滑に仕上げることができます。
色を染み込ませているので、耐摩耗性に優れており、スクリーンの目の細かさ等に影響されないため、小さな字や細い線を表現できます。 |
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始めに、アルマイト印刷に必要なフィルムを作ります。
アルミの印刷面に感光剤を塗り、フィルムをのせて、強い紫外線をあてます。 |
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硬化していない感光剤を酸で洗い落とし、アルミの面全体にインクを塗り込みます。
感光剤の抜けた箇所はインクに染められ、感光剤に覆われているエリアは染まりません。 |
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余分なインクは水で洗い流します。
硬化した感光剤は水と研磨剤で洗い落とします。 |
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きれいになったアルミ板を圧力釜に入れ、表面を引き締めます |
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目盛やロゴの部分がくっきりと印刷されました。 |
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「ルーラー/ペントレイ」の黒い面は、美しいツヤのある漆調合塗装で仕上げられています。
アルミに漆を塗るという意外な取り合わせを実現するには、新しい技術が必要です。伝統的な塗り方とは手法を変え、スプレイド・ウルシ・コーティングという特殊な技術を使いました。アルミとの相性や製品としての強度を優先させるため、しっかりとした下地も生み出しました。
経験を重ねた職人の技が美しいツヤを作り出しているのです。 |
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スプレー塗装を本うるし塗りに用いた職人・山内うるし工芸独自の本うるし量産技術です。
漆の木からとれた天然樹脂である漆は、とても粘度が高く、また季節に応じて固さに変化が生じるため、スプレーガンに最適な粘度にやわらかくしなければいけません。
漆の特性を壊さず、天然の油やアルコール等を用いて独自の粘度に調整する必要があるのです。
漆は合成樹脂塗料と違い、非常に分子が粗いので、吉野紙を用いたオリジナルのフィルタリングシステムで濾過を行っています。
こうした長年の技術で安定した塗膜が得られるのです。
今回はアルミとの相性もあり、調合漆を使用しています。
長年の経験と独自理論で作り上げた拭きつけ塗装方法で漆塗りを行います。
一般的なウレタン塗装の堅固な特性を保ちつつ、漆独自の柔らかな肉厚の塗膜を表現できる特殊な漆塗りです。 |
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はじめに、プライマー処理という塗装工程を行い、しっかりした下地を形成させます。 |
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塗布ブースで治具にセットし、調合漆を吹き付けます。 |
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クリーンルームで温度湿度を調整し、乾燥させます。 |
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